HumanIK(ヒューマンインバースキネマティクス:以下HIK)の説明も少し行いたいと思います。
基本的にはFBIKと大きく変わっている訳では無いのですが、キャラクタを HIK キャラクタとして機能させ、リターゲットパイプラインに組み込むという点で大きく違います。
判り易く言えば、アニメーションの使い回しが楽になったという事です。
パラメータも増えて扱いはより同社のモーションビルダーに近くなりました。
FBIKの機能拡張版みたいなものなので、2011からは特に理由も無ければこちらを使った方が良いと思います。
HIKには主に二つの作成方法があります。
1.自動作成のデフォルトスケルトンを作成する
新規作成などでスケルトンがまだ無い場合はこちらで作成しましょう。
2.既存のスケルトンをキャラクタライズする
作成済みのスケルトンが存在してHIKの機能を使用したい場合はこちらで骨を作り替えましょう。
今回は1の方法で説明していきます。
・HumanIK
上部のメニューバーからスケルトン→HumanIKを選択してクリックします。
メニューバーにスケルトンが無い場合は左の選択リストから「アニメーション」を選択すると表示されます。

HumanIKのウィンドウが出てくると思いますので、その中のタブリストから「スケルトンジェネレータ」を選びます。
その後、右下の「新規」をクリックするとHIKスケルトンが作成されます。

新規作成の画面ではやたら大きく作成されるので下のキャラクタースケール0.05辺りまで小さくしましょう。
下部のパラメータでスケルトンの構造を変更出来ますが、今回はそのままリグ作成をクリックしてHIKリグを作ります。
右上のアイコンからチャンネルボックスに切り換えるとパラメータを見れます。
項目としては「固定」や「ピボット」が無くなり「Pull」「Stiffness」等が追加されています。

FBIKも機能として普通にまだ有るので必要ならば見比べてみましょう。
デフォルトの設定では達成値が1でもFBIKのように手首などを引っ張って他の部位が付いてくる事はありません。
同じ状態にしたい場合は「Pull」を1にしてみましょう。
するとFBIKのデフォルト状態と同じように動作してくれます。
ちなみにHIKエフェクタ上で右クリックした際にFBIKと同じメニューが出現しますが選択しても、無くなった項目は元より達成度なども変化しません。
落ち着いてチャンネルボックスから変更するようにしましょう。
用語説明----------------------------------------
・Pull(引き寄せ)
HIKエフェクタの
Pullの値は、キャラクタに作用する他のエフェクタに対する優先順位を決定します。
値が大きいとそのエフェクタに傾倒します。
Pullはエフェクタの移動達成度の値が 0 より大きい場合にのみ適用されます。
0~1の値を入力。
・Stiffness(固さ)
HIKエフェクタの
Stiffnessの値は、別のエフェクタのPull(引き寄せ)が作用するときに、エフェクタがオリジナルの位置、方向、または角度を維持する強度を決定します。
Stiffnessは、エフェクタの回転達成度の値が 0より大きい場合にのみ適用されます。
0~1の値を入力。
・Pull Override,Resist Override
言葉的には上の二つを上書きする機能をon/off出来るようでは有るが詳細な使用法は調査中です。
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[2回]
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